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会計と監査実務の最前線
新聞記事など最新の話題で会計的に気になることを公認会計士・監査人の立場から鋭くコメントします!
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減損会計は決算に対する企業姿勢の縮図
前回は繰延税金資産について触れましたが、今回はそれ以上に経理マンのハンドリングが効く「固定資産の減損会計」についてです。
なぜ、減損会計が繰延税金資産以上なのかと言えば、極端な話、明らかに業績が不振で誰がどう見ても巨額な減損損失が計上される場合を除けば、減損損失を計上するか否か、また計上する場合、いくら計上するかについては、ある程度会社の意思が通るからに他なりません。
減損損失の計上の用品または金額の測定に至るまでは、大きく言うと、4つのポイントがあります。
①グルーピング
②減損の兆候
③割引前将来キャッシュフローの積上げ
④割引率の設定

①グルーピングについては、「今年は減損損失を保守的に計上するため、グルーピングを変更しよう。」というように簡単な話にはなりません。グルーピングを変える場合、会計方針の変更となり、正当な理由が求められます。
ただし、減損損失をより計上する方向でグルーピングを細かくする方向については、正当な理由になることも多く、監査上も無下に止めない雰囲気もあります。

②減損損失の兆候については、実務的には、「過去2年連続での営業損失または営業損失キャッシュフローのマイナス+当期も営業損失かどうか」で判断されます。
ただし、こちらについても過去2年連続赤字ではないにも関わらず、「この事業を取り巻く環境が大幅に悪化しており、採算が取れなくなっている」状態が今後も続くという会社判断であれば、監査上、減損の兆候ありとしたものを否定することはまずないでしょう。

③以降の論点については次回に回します。

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プロフィール

公認会計士 若松 弘之

Author:公認会計士 若松 弘之
某大手監査法人で監査の最前線に立ち10数年・・・
そこで感じた問題意識を実践するために2008年10月に独立開業しました。現在は、公認会計士若松弘之事務所の代表として、監査だけではない会計関係全般の業務を行っています。
http://www.wakamatsu-cpa.com/

会計や監査にまつわる問題点やコメントを自由な立場から深く切り込んで積極的に発信していこうと思っています。
応援よろしくお願いします。

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