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会計と監査実務の最前線
新聞記事など最新の話題で会計的に気になることを公認会計士・監査人の立場から鋭くコメントします!
09 | 2013/10 | 11
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財務諸表は語る!激変する業界を生き抜く企業 ~GREE vs ガンホー~
久しぶりのブログ更新になります。
この10月で、監査法人から独立して5年が経ちました。また、新たな気持ちで情報発信をしていきたいと思います。

そこで、、、世の中のトレンドと会計をマッチさせ、公表情報のみから業界や注目企業を分析してみました。
今回は、激変するネット・ゲーム業界の2社を中心に取り上げてみました。
みなさんも大ブレイクした「パズドラ」はご存じと思いますが、これをリリースした企業(ガンホー)は一時、時価総額1兆8000億円(!)を超えたことで話題になりました。これは、楽天、任天堂、キリンなどと肩を並べる規模でした。

「何故、一本のアプリゲームで?」
と考える方も多いと思います。そもそも「時価総額」とは何なのか? この辺りも丁寧に解説したいと思います。

記事の導入部分をアップしますので、ご興味のある方は、続き(すみません、全部で6ページあります)は、弊事務所のホームページにPDFをアップしましたので、そちらをダウンロードしてお読みください!

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財務諸表は語る!激変する業界を生き抜く企業

【連載1回目】
「会社の値段いくらですか?」 ~時価総額と財務諸表の関係を読み解く~
"激変するネット・ゲーム業界2社の比較" (ガンホー vs グリー)"

  
ロゴ

■「ガンホーの時価総額、楽天を一時上回る」
これは、今年5月14日の日本経済新聞の見出しである。
スマホ向けゲーム「パズル&ドラゴンズ」(通称「パズドラ」)の爆発的人気により、ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社(以下、「ガンホー」)の株価が高騰し、「時価総額」は一時、1兆8400億円を超え、楽天(1兆7600億円程度)を上回り、ジャスダック単独上場企業で最大となったという。この時価総額は、既に任天堂をも上回っており、東証1部上場企業では、富士重工業や大和証券グループ本社、キリンホールディングスなどと肩を並べる規模であった。
ガンホー飛躍の原動力となっている「パズドラ」は、ゲームアプリ自体は無料でダウンロードできるが、ゲームの継続やスタミナ回復に必要な「魔法石」、モンスターのレベルアップなどに必要なアイテムの購入は有料となっている。最近のスマホゲームは、このような課金モデルが主流であり、ゲームアプリの無料ダウンロード数をいかに伸ばし、アプリ内課金できるかが成否の分かれ目になっている。「パズドラ」は、2012年2月のリリースから約1年で1000万ダウンロードを達成し、2013年8月時点では1800万ダウンロードに至っており、業界では例を見ないメガヒットになっている。

■ガンホーの規模とは?
それでは、ガンホーの直近決算での売上高や営業利益はどの程度なのだろうか。先ほど時価総額で比較された有名企業と比べてみよう。
表


企業規模を表す「売上高」や「総資産」に関して、ガンホーは他の企業と比べて1桁も2桁も少ない。ではなぜ、ガンホーの「時価総額」は有名企業と肩を並べているのであろうか?まずは、「時価総額」についてきちんと理解してみよう。

■「時価総額」とは?
「時価総額」とは、企業の価値を、株式市場における客観的時価で評価したものであり、具体的には〔時価総額=株価×発行済株式数〕で算出される。ガンホーの5月14日時点の時価総額は、〔1兆8400億円=株価16万円×11,520千株〕として計算されている。
「時価総額」と同様、新聞やニュースで良く耳にする株価関連指標としては、「PER」や「PBR」が挙げられる。

PER&PBR

いずれの指標とも、倍率が高ければ高いほど、実際の利益や純資産という財務諸表上の実績に対して、将来の期待を反映した株価水準が高いことを意味する。
9月10日時点のガンホーの時価総額は約8000億円、PBRは、約50倍となっている。すなわち、投資家はまだまだガンホーの業績には「伸びしろ」があり、将来的な純資産は、直近決算の50倍程度まで拡大するだろうと評価しているともいえる。

■正念場に差し掛かったグリー
少し遡るが、2010年から2012年頃にかけて、グリーやDeNAが、SNS(ソーシャルネットワーク)を利用したゲームで、業界を席捲していたことは記憶に新しいところである。
両社は、スマホが普及する前の従来型携帯電話(フィーチャーフォン(ガラケー))向けソーシャルゲームのプラットフォームを中小規模のゲーム開発企業向けに提供し、その手数料収入やアイテム課金、広告収入などで爆発的に業績を拡大していった。会社設立から僅か5年あまりでグリーを一部上場企業に育て上げた田中社長は、Facebookのザッカーバーグ CEOと並び称されることもしばしばであった。
ところが、2012年春に、青少年に対する高額課金が社会問題(「コンプガチャ問題」)となり、ソーシャルゲームは過度に射幸心をあおるとして、その過熱に冷や水が浴びせられた。その後、若年層に対するスマホ普及率が伸び、「LINE」を中心としたメッセージアプリに注目度が移っていった。世の中が、「ガラケー」から「スマホ」に急激にシフトする中で、両社ともスマホゲームへの転換が遅れ、ネット・ゲーム市場の主役の座は、ガンホーやLINEなどに奪われている状況だ。2013年4~6月四半期決算において、グリーは上場以来初の最終赤字に転落し、一時は5,000億円を超えるともいわれたグリーの時価総額は、2013年9月10日時点で約1,800億円まで縮小している。

【続きは、PDFでお読み下さい!!】
公認会計士 若松弘之事務所のHPへ【PDF】あり

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テーマ:IPO - ジャンル:ファイナンス



プロフィール

公認会計士 若松 弘之

Author:公認会計士 若松 弘之
某大手監査法人で監査の最前線に立ち10数年・・・
そこで感じた問題意識を実践するために2008年10月に独立開業しました。現在は、公認会計士若松弘之事務所の代表として、監査だけではない会計関係全般の業務を行っています。
http://www.wakamatsu-cpa.com/

会計や監査にまつわる問題点やコメントを自由な立場から深く切り込んで積極的に発信していこうと思っています。
応援よろしくお願いします。

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