財務諸表は語る!激変する業界を生き抜く企業 ~GREE vs ガンホー~ |
久しぶりのブログ更新になります。 この10月で、監査法人から独立して5年が経ちました。また、新たな気持ちで情報発信をしていきたいと思います。
そこで、、、世の中のトレンドと会計をマッチさせ、公表情報のみから業界や注目企業を分析してみました。 今回は、激変するネット・ゲーム業界の2社を中心に取り上げてみました。 みなさんも大ブレイクした「パズドラ」はご存じと思いますが、これをリリースした企業(ガンホー)は一時、時価総額1兆8000億円(!)を超えたことで話題になりました。これは、楽天、任天堂、キリンなどと肩を並べる規模でした。
「何故、一本のアプリゲームで?」 と考える方も多いと思います。そもそも「時価総額」とは何なのか? この辺りも丁寧に解説したいと思います。
記事の導入部分をアップしますので、ご興味のある方は、続き(すみません、全部で6ページあります)は、弊事務所のホームページにPDFをアップしましたので、そちらをダウンロードしてお読みください!
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財務諸表は語る!激変する業界を生き抜く企業
【連載1回目】 「会社の値段いくらですか?」 ~時価総額と財務諸表の関係を読み解く~ "激変するネット・ゲーム業界2社の比較" (ガンホー vs グリー)"

■「ガンホーの時価総額、楽天を一時上回る」 これは、今年5月14日の日本経済新聞の見出しである。 スマホ向けゲーム「パズル&ドラゴンズ」(通称「パズドラ」)の爆発的人気により、ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社(以下、「ガンホー」)の株価が高騰し、「時価総額」は一時、1兆8400億円を超え、楽天(1兆7600億円程度)を上回り、ジャスダック単独上場企業で最大となったという。この時価総額は、既に任天堂をも上回っており、東証1部上場企業では、富士重工業や大和証券グループ本社、キリンホールディングスなどと肩を並べる規模であった。 ガンホー飛躍の原動力となっている「パズドラ」は、ゲームアプリ自体は無料でダウンロードできるが、ゲームの継続やスタミナ回復に必要な「魔法石」、モンスターのレベルアップなどに必要なアイテムの購入は有料となっている。最近のスマホゲームは、このような課金モデルが主流であり、ゲームアプリの無料ダウンロード数をいかに伸ばし、アプリ内課金できるかが成否の分かれ目になっている。「パズドラ」は、2012年2月のリリースから約1年で1000万ダウンロードを達成し、2013年8月時点では1800万ダウンロードに至っており、業界では例を見ないメガヒットになっている。
■ガンホーの規模とは? それでは、ガンホーの直近決算での売上高や営業利益はどの程度なのだろうか。先ほど時価総額で比較された有名企業と比べてみよう。

企業規模を表す「売上高」や「総資産」に関して、ガンホーは他の企業と比べて1桁も2桁も少ない。ではなぜ、ガンホーの「時価総額」は有名企業と肩を並べているのであろうか?まずは、「時価総額」についてきちんと理解してみよう。
■「時価総額」とは? 「時価総額」とは、企業の価値を、株式市場における客観的時価で評価したものであり、具体的には〔時価総額=株価×発行済株式数〕で算出される。ガンホーの5月14日時点の時価総額は、〔1兆8400億円=株価16万円×11,520千株〕として計算されている。 「時価総額」と同様、新聞やニュースで良く耳にする株価関連指標としては、「PER」や「PBR」が挙げられる。

いずれの指標とも、倍率が高ければ高いほど、実際の利益や純資産という財務諸表上の実績に対して、将来の期待を反映した株価水準が高いことを意味する。 9月10日時点のガンホーの時価総額は約8000億円、PBRは、約50倍となっている。すなわち、投資家はまだまだガンホーの業績には「伸びしろ」があり、将来的な純資産は、直近決算の50倍程度まで拡大するだろうと評価しているともいえる。
■正念場に差し掛かったグリー 少し遡るが、2010年から2012年頃にかけて、グリーやDeNAが、SNS(ソーシャルネットワーク)を利用したゲームで、業界を席捲していたことは記憶に新しいところである。 両社は、スマホが普及する前の従来型携帯電話(フィーチャーフォン(ガラケー))向けソーシャルゲームのプラットフォームを中小規模のゲーム開発企業向けに提供し、その手数料収入やアイテム課金、広告収入などで爆発的に業績を拡大していった。会社設立から僅か5年あまりでグリーを一部上場企業に育て上げた田中社長は、Facebookのザッカーバーグ CEOと並び称されることもしばしばであった。 ところが、2012年春に、青少年に対する高額課金が社会問題(「コンプガチャ問題」)となり、ソーシャルゲームは過度に射幸心をあおるとして、その過熱に冷や水が浴びせられた。その後、若年層に対するスマホ普及率が伸び、「LINE」を中心としたメッセージアプリに注目度が移っていった。世の中が、「ガラケー」から「スマホ」に急激にシフトする中で、両社ともスマホゲームへの転換が遅れ、ネット・ゲーム市場の主役の座は、ガンホーやLINEなどに奪われている状況だ。2013年4~6月四半期決算において、グリーは上場以来初の最終赤字に転落し、一時は5,000億円を超えるともいわれたグリーの時価総額は、2013年9月10日時点で約1,800億円まで縮小している。
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